就職活動において、「自分がどんなところで必要とされているのか分からない」「自分に合った職種が分からず不安だ」そう感じる学生は多いのではないだろうか。そんな声に応えるのが、株式会社i-plugが提供する就活サービス「OfferBox」だ。OfferBoxとは、企業から学生に直接求人のオファーが届く、逆求人型サービスである。
今回、i-plug代表取締役の中野智哉氏にそのサービスとそこに込められた思いについてお話を伺った。
OfferBox(オファーボックス)
2012年10月にサービスを開始。現在就活生の3人に1人が利用する、新卒向けダイレクトリクルーティングサービスである。登録企業数は約14,020社に上り、その業種もメーカーからITを始め、商社や広告、出版、メディアなど多岐に渡る。
また、独自の自己分析ツール「AnalyzeU+」と「適性診断360」を標準搭載。キャリアにおける自分の強み・弱みを知ることができる。
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ーーOfferBoxの特徴であるオファー型の求人、いわゆる逆求人とはどういったものなのでしょうか。
従来の求人形態って、基本的に学生から企業にアプローチするものですよね。対してOfferBoxは、企業側が学生にアプローチするという形態をとっているんですよ。いわゆる一般的な就職ナビとは全く逆の構造になっています。
就職・採用という関係において、学生と企業はお互いを探し合っているわけじゃないですか。学生は自分に合う企業を探しているし、企業は自社に合う学生を探している。それなら両方からの働きかけがあってもいいのではないかと考え、このサービスを作りました。
ーーどういった思いでOfferBoxを運営されていますか。
現在、学生を採用する企業の数は35,000社ぐらい存在しているのですが、学生はそのほとんどを知らないまま就職していきます。そういった状況の中でOfferBoxによって学生と企業との間に新しい出会いが生まれていってほしいと思っています。
OfferBoxでは、企業が複数の学生に、同内容のオファーを一斉送信できないという制限を設けていて。一つ一つのコミュニケーションを大事にできる環境の中で、OfferBoxだからこそ生まれた出会いやコミュニケーションが増えていってほしいですね。
ーー逆求人型を採用しているOfferBoxならではの魅力は何だと思いますか。
仕事における自分のポテンシャルを知ることができるところが魅力です。学生さんには、それぞれ就きたい業種やなりたい自分のイメージがあると思います。でも、もしかしたらそれ以外のところからも求められているかもしれない。そのどちらも知ることができる方が良いと思うんですよね。
自分自身を様々な角度から知ることは本当に大切です。OfferBoxでは「AnalyzeU+」や「適性診断360」というサービスも提供していて、自分のタイプの客観的な分析を得ることもできます。
ーーそれらのサービスは、どういったものなのでしょうか。
「AnalyzeU+」は、約200問の質問の回答をもとに、主体性、他者に働きかける力、実行力といった要素がその人の中でどういうバランスなのかが見られる仕組みになっています。これを受けた後に、他の人に自分の適性診断をしてもらえるのが「適性診断360」です。3人以上の回答が集まると、周りから自分がどう見えているのかをデータで知ることができるんです。
ーーOfferBoxは、特にどういった学生におすすめでしょうか。
自分らしさをありのままに表現していきたい人にぴったりのサービスだと思います。OfferBoxにおいては、自分を実際よりも良く見せるより、自分らしさをアピールした方が評価されやすい傾向があるんです。キラキラしたエピソードとか実績がある人の方が就職活動において有利なんじゃないかと思われがちですけど、そんなことはないんですよ。実際に、登録企業へのアンケートでは、エピソードの派手さを第一に優先する企業は1パーセントしかありませんでした。
OfferBoxには14,000社の企業が登録しているので、自分らしさをありのまま書いていたら、そこに魅力を感じる企業がきっとあるはずなんですね。例えばコンビニでアルバイトをしていたとして、お会計のときに言う「ありがとうございます」を、単なる業務としての言葉ではなく、目の前のお客さんに対する感謝の言葉として言っていました、とかっていう話を高く評価する企業もあったりします。
ーー最後に、自分のやりたい仕事や生きがいになるような仕事が何か分からず悩んでいる学生に、メッセージをお願いします。
大前提として、自分の性質っていうのは固定的なものではありません。だから、その性質に対して一番良い仕事と出会えばそれを生きがいにすることができるわけではないことを知っておいてほしいですね。今の自分が良いと思う仕事だけにとらわれずに、他の可能性を取り入れてみることも大切だと伝えたいです。自分から作っていく、自分が変わっていくっていう発想を持つと良いと思います。成長するというのは、良い方向に変化していくことなんです。
だから、自分の性質を固定して考えていては、成長したいという思いと矛盾してしまいますよね。企業側も、初めから生きがいとして自分の企業で働いてほしいとは思っていないということも伝えておきたいです。働いてる人の中で、今のキャリアが生きがいだって言っている人の方が圧倒的に少ないはずです。誰でもそれを悩みながら仕事をするのが当たり前で、日々経験と反省を繰り返していけば良いのだと思います。