大学三、四年生になると向き合わなくてはならないのが就職活動だ。誰もが初めて経験する就活に戸惑うのも必然だろう。何から始めていいのか分からない。就活のやる気が起きない。自分の強みや弱みが分からない。そんな悩みを解決してくれるのが株式会社リアライブの就活イベント「ジョブトラ」だ。
今回はジョブトラの発足者、株式会社リアライブ共同創業者である鶴野さんと、実際にイベントに参加した学生二人に、対談形式でお話を伺った。ジョブトラで得られる経験とは一体なんだろうか。絶賛就活中の学生ならではのリアルな体験談を聞かせてもらった。
ーはじめに自己紹介をお願いします。
鶴野 株式会社リアライブの鶴野です。リアライブは企業の新卒採用のお手伝いと、大学生の就活の支援サービスを提供している会社です。
あかり 早稲田大学国際教養学部三年のあかりです。就活では自己成長できる企業や、留学体験があることからグローバルな企業を視野に入れています。
なおや 早稲田大学政治経済学部三年のなおやです。安定志向というより成長したいタイプなので、就活の企業選びでは若いうちからチャレンジできる環境を重視しています。
ージョブトラとはどのようなイベントなのでしょうか。
鶴野 学生に向けて、企業との出会いや自己理解、自己研鑽につながるきっかけを提供するイベントです。一回あたり四十から五十名の学生が参加し、最大七社の成長企業が来ます。なかなか出会う機会がない成長企業やBtoBの企業との出会いの場を作っています。
そして当日は学生にビジネスシミュレーションワークに取り組んでもらいます。それに対してプロの人事からフィードバックをもらえるので、自分だけでは気付かない自己分析につながります。
ー今回はジョブトラに参加したお二人に来ていただきました。ジョブトラに参加してどうでしたか。
なおや イベントでは半日という短い時間で、自分の言動や行動をすごく詳しく分析がされている評価シートをもらえるんです。それが自己分析に役立ったなと感じています。
あかり 参加企業の業界理解や会社理解が深められただけでなく、ビジネスゲームを通して就活生の友達ができたことも嬉しかったですね。
ー就活はいつから始めましたか。
なおや 六月の中旬からです。
あかり 本格的に始めたのが七月で、その前までは留学に行っていました。
ー就活は何から始めましたか。
なおや 何から取り組んでいいか正直分からず、とりあえず有名な就活サイトに登録して、どんな職業や業界があるのかを見るところから始めました。
あかり 私は早稲田のキャリアセンターが主催していたイベントに参加して、先輩のお話などを聞く中で、自分に合いそうな業界を探していきました。
ー就活を始めるときに不安だったことや困っていたことはありましたか。
なおや やっぱり何から始めたらいいか、当時は本当に分からなかったです。とりあえずやみくもに就活サイトに登録をしたはいいものの、そこからいざ自分のやりたい仕事や自分の強み、弱みに向き合おうとすると、その精神的負担が大きくて大変でした。
あかり 私の場合は同じ業界を見ている就活生の友達がいなかったことです。対策方法や時期が違うので、少し疎外感を感じてしまうことがありました。もう一つ、自己分析のときに過去を掘り下げなくてはいけないのですが、過去のことをあまり覚えていなくて、そのせいで自己分析がだんだん億劫になることがありました。
ーそのような悩みや不安がある中で、なぜジョブトラに参加したのですか。
なおや 複数の企業が合同で説明会を開いてくれることと、最後に評価シートをもらえることが自己分析に役立つと思い参加しました。当時は自分の強みを聞かれても具体的に答えられなかったので、言語化して自分なりの詳細な答えを作る上で、このイベントに参加することは有益だと思いました。
あかり 参加したきっかけはほとんどなおやさんと同じです。私はジョブトラに今でも参加し続けているのですが、その理由として、ビジネスゲームが他のイベントのグループディスカッションと違っていて、事前に対策できないようなことを提示されるので、挑戦できて楽しいというのがあります。それから、私服で参加できるのもジョブトラの良いところの一つで、スーツだと緊張して空回りするところも、私服で学生や人事の方と近い距離で話せることで、ありのままの自分でいられているように感じて、参加し続けています。
ー評価シートやビジネスゲームが特徴的だというお話でしたが、どのような背景でジョブトラを発足されたのですか。
鶴野 就活におけるミスマッチをなくしたかったから、このようなイベントを作りました。面接って正直いくらでも嘘をつけるじゃないですか。でも仮に嘘をついて会社に受かったとしても、いきいきわくわく働けないままその会社を辞めちゃうことってあると思うんです。一方で、対策できない課題に対してどういう言動を選択するのかは嘘をつけない。だからビジネスゲームをすると学生の素が見て取れるんです。そして、そういう嘘をつけない場での学生の言動や行動をプロに評価してもらうと、学生さん本人すら気づいていないような潜在的な能力や価値観が見える化される。それをフィードバックしてもらうということが、学生さんも自己理解につながると思います。
それから、視野を広げないと学生のチャンスって広がっていかないなと思っていて。最初に有名企業から見ていくことを否定はしませんが、じゃあそこに入ればみんな全員が幸せになれるかっていうと、やっぱりそんな単純な話じゃない。たまたまの出会いが運命の出会いにつながることもあるので、学生さんにはそれを経験してほしい。そういう思いで成長企業との出会いの場を作りました。
ーそのような背景を踏まえて、ジョブトラに実際に参加してみて出会いがあったり、視野を広げることができたりした場面はありましたか。
なおや 確かに、それまで知らなかった企業を知るいい機会になりました。実際、ジョブトラをきっかけに二つの会社のサマーインターンに参加して、これからその会社の選考にも参加しようと思っています。
あかり 私は、人事の方と直接お話したときに、「野心や状況把握力、リーダーシップが高いね」と言っていただいたことがあって。自覚はなかったのでそこで新たな自分の素質に気づけました。
それから企業に関しても視野が広がりました。両親が大企業に所属していたのもあって、ベンチャーにはあまりいい印象がないっていうのが当初の本音だったんです。でもジョブトラで、ベンチャーだけど業績は安定している企業で、それでも伸び続けることに主軸を置いているような働き方をされている方がいて。そこでベンチャーのイメージが少し変わり、就職してみたいかもと思うようになりました。
ー改めて振り返ってみて、ジョブトラに参加してみて一番良かったことはなんですか。
なおや 自分の弱みを明確化できた部分だと思います。自分の弱みは、強みと比べて面接で伝えるのが難しくて。強みだったら割と自信を持って話せるんですけど、弱みは相手の評価が悪くならないように話さないとと考えてしまいます。なので弱みを明確化してくれる評価シートの存在がありがたかったですし、そのおかげで面接では格段に話しやすくなりました。
あかり 自分の市場価値の見直しができたことです。自分のことだとどうしてもフィルターがかかってしまうじゃないですか。でもジョブトラに参加して、自分が思っているよりも考えが伝わってるんだなとか、こういうところで求められたりするんだなとか、そういう気づきがありました。それからグループワークではお互いに行動や言動を褒め合うこともあって。それで自己肯定感が上がって、面接でも自信を持って臨めるようになりました。
ーそのような成長を踏まえて、現在の就活状況はいかがですか。
なおや サマーインターンの面接やグループディスカッションを経験して、現在は一社から内定をいただいています。就活を始めた当初に想像していたより結果を残せたかなと思っています。
あかり 本選考が進んでいる企業が三社あります。ジョブトラに参加して以降、面接とグループディスカッションで落とされることはなくなったので、成長を実感しています。
ー鶴野さんは今後どのような学生にジョブトラに参加してほしいですか。
鶴野 就活に難しさや苦しさを感じていたり、前のめりになれていなかったりする人に来てほしいですね。本来就活って、本当の自分を知って成長を実感できたり、社会について知ったりできる楽しいものだと思います。そういう楽しい就活ができる場がジョブトラなので、ぜひ参加して就活の楽しさを知ってほしいなと思います。
ー最後に鶴野さんから就活生に向けて一言、メッセージをお願いします。
鶴野 初めて経験する就活を難しいと感じるのは当たり前なので、あまり考え込みすぎないでほしいです。まずは行動をして、イベント会場にぜひ来てみてください!ジョブトラは八つで構成された、就活を網羅的に学習できるコンテンツを用意しています。企業との出会いや貴重なフィードバックをもらえる場としてはもちろん、学習を通して就活のスキルを上げることで自らの力で内定獲得する力が身につきます。実際に来てくれる学生さんも、明確な課題意識を持っているというより、なんとなく就活のスイッチを入れたくて来ているという方が多いんです。そんな中、来てみたら自己理解や社会理解につながって、明るい未来の道筋が見えて良かったと実感してくれる方がたくさんいます。なので、ぜひ一緒に学んで就活を楽しみましょう。
株式会社 リアライブ
2012年創業。就活イベント「ジョブトラ」にて企業と学生との出会いをサポートし、就活力向上のためのプログラムを就活生に提供し続けている。またキャリアサポートのサービスも展開しており、ワンストップで就活をフォローできるラインナップを揃えている。