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恐怖を焚べる ファイヤーパフォーマー 和泉英幸

2022 11/05
VOL. 抵抗 インタビュー
パフォーマー 抵抗
2022年11月5日
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私たちは生きていく上で恐怖心を抱くことを避けては通れない。

怪我をするのが怖い。人前に立つのが怖い。試験や面接に落ちるのが怖い。

しかし、私たちはその恐怖心に立ち向かわなければ成功を手にすることができない。恐怖心に打ち勝つためにはどうしたらいいのだろうか。

今回お話をうかがったのは、ファイヤーパフォーマンスを中心に活動する「かぐづち」でパフォーマー兼ディレクターをされている和泉英幸さんである。ファイヤーパフォーマンスは、炎を自在に操り、その迫力と美しさで観る人を魅了するエンターテインメントだ。パフォーマーは、観客の眼前、失敗できない舞台で、炎という危ないものを至近距離で扱う。

緊迫した状況で演技することを自ら選んでいる彼らは、どのような恐怖心を抱えているのだろうか。どのようにしてその恐怖に立ち向かっているのだろうか。

和泉英幸:炎と光のエンターテイメントを行うパフォーマンスプロジェクト、「雷光炎舞かぐづち-KAGUZUCHI-」の代表を務める。圧巻の火力を誇るファイヤーパフォーマンスと最先端のテクノロジーを駆使したライトパフォーマンスで多くの人々を魅了し、国内外でさまざまな実績を残している。ライブ演出では、「SEKAI NO OWARI」、「ももいろクローバーZ」などの一流アーティストとコラボ。スポーツイベントでは、日本プロ野球リーグ、日本プロサッカーリーグなど、ドーム球場やサッカーグラウンドでのショータイムに出演。海外では、シンガポール政府後援のもとマリーナベイサンズで実施された50万人規模カウントダウンイベントなどに出演。2021年には、東京2020オリンピック聖火リレーツアーに出演し、4ヶ月間をかけて日本全国47都道府県を巡り、各地でパフォーマンスを行った。

「雷光炎舞かぐづち-KAGUZUCHI-」代表 和泉英幸さん
目次

炎に対する恐怖

ーー「かぐづち」として活動するようになった経緯を教えてください。

僕がまだ絵描きをやっていた頃に、タイのバンコクに行ったんです。そこでバックパッカーたちが火を使った大道芸をしていたんですよね。それを見て、空間というキャンバスに炎で絵を描いてるみたいで綺麗だなって感動したことがそもそもファイヤーパフォーマンスをやろうと思ったきっかけですね。

バンコクで見たように、真っ暗な原っぱや河原を黒いキャンバスにして一人でパフォーマンスするのも綺麗なんですが、華々しいステージをキャンバスにして、大人数でパフォーマンスした方が自分の思い描くファイヤーパフォーマンスを実現できそうだなと思ったので、ショーという形に昇華することにしました。そこで、「かぐづち」という団体を作り、仕事として依頼を受けるという形を取ることにしたんです。クライアントにステージを⽤意してもらって、僕らはクライアントのコンセプトに合わせたパフォーマンスを提供する。そういう形態で活動する団体として「かぐづち」を整えていきました。そのお陰で、個人では用意できないような大掛かりな舞台や場所でもパフォーマンスできています。

パフォーマーを配置してステージショーを組んでいくことは、絵具を選んでキャンバスに絵を描いていくことと同じ感覚なんです。そこにディレクションの面白さを感じているので、絵描きだった頃の経験も活きているような気がします。

ーー炎のどんなところに魅力を感じますか。

単純に炎って綺麗なんですよね、それが動いたら尚更ね。あと、焚火を想像してもらえば分かると思うんですけど、音もいい。そもそも人間は炎に魅力を感じちゃうんだと思います。炎自体ももちろん魅力的だし、それを写真や映像として撮るのも楽しいですね。

ーー炎を扱うというのは、恐怖心を伴う行為だと思うのですが、パフォーマンス中に怖いと感じることはありますか。

まず、炎に対する恐怖自体は根源的にみんなが持っていると思うんですよね。だけどパフォーマーからすると、炎で自分が危ないっていう恐怖はあんまりなくて、むしろ感じているのは、お客さんを危険にさらす恐怖って言った方が正しい。仮にこの炎が飛んでいったら、お客さんを死なせてしまうなっていう恐怖があります。だから、自分たちのためというより、お客さんのために万全の準備をしている感じですね。そもそも自分たちが使っていて怖くなるような炎は使わない。

ーー怖くなるような炎は使わない、とはどういうことですか。

制御できるという確信を持てる炎しか使わないってことですね。扱ったことのない道具や素材をショーに用いる場合は、必ず事前に検証します。例えば低温の花火なんかを使うときは、その花⽕を浴びてみたり。そうやって道具や素材ごとの炎の性質を把握して、パフォーマンスの一部として制御できる範囲に収めていくんです。だからショーで使う炎が自分に被害を及ぼすことに対しての恐怖っていうのは、無いわけではないんですが、パフォーマーはそれを克服できるまで検証して、炎に慣れ親しんで理解しているから扱えるようになっているんじゃないかな。炎に限らず恐怖心を克服するには、そうやって対象についてよく知る必要があると思います。

ーー今では炎に慣れ親しんでいる和泉さんにも、初めての練習や舞台があったと思います。そのときは炎に対する恐怖心はありましたか。

炎に対しての恐怖は、多分舞台上では最初から感じていなかったです。本番という状況に対する緊張はもちろんあったんですが、 炎自体への恐怖は、既にそんなものを感じるレベルじゃないくらいまで慣れ親しんだ状態になっていたから、無かったんじゃないかなと思います。練習で初めて火をつけてやったときも、それまでに道具だけで練習して練習して、もうこれなら万に一つも事故が起きることはないかなっていうぐらいまで自信をつけていたから、練習においても炎に対する恐怖は無かったですね。

ただ、最初に遊びで火をつけてる人たちを見て一緒にやろうってなった時はもちろん怖かったと思います。というか、そのときは絶対あんなことやらないって思った記憶があるんですけど、やってみたら楽しさが勝っちゃったのかな。

ーー火傷などの怪我をして、それがトラウマになってしまったことはありますか。

火傷は今まで何回もしてきましたが、それがトラウマになったことはないですね。もし何か技をやるのに火傷が避けられないって分かっててもやっちゃいますね。炎の扱い方を間違えることで死んでしまう可能性が無いわけではないけど、それ以上に炎を扱う楽しみを感じてしまっているので、それでも本望かなと思ってしまいますね。

ーー活動を続けていく中で、炎に対して恐怖心が麻痺していく感覚はありましたか。

無くはないかな。でも炎が怖くないっていうのも、制御できる範囲であれば怖くないってだけですよ。制御できるものとできないものとでは明確に違うと思います。話のスケールが大きくなるけど、科学が発達する前には制御できなかったものは山ほどあって、「なんでこうなるのか分からなくて怖い」から神様として崇められたりしてたわけじゃないですか。それが解明されて、再現性が証明されて、怖くないものがどんどん増えていきましたよね。炎もそれと同じで、知っていくことで怖くなくなっていったんだと思います。

恐怖心を活かす

ーー恐怖心がパフォーマンスに与える影響はありますか。

ありますね。というか、そもそも僕たちの仕事は恐怖心がないと死んでしまうと思います。怖いからテストをして安全なやり方を探っていくのであって、恐怖心がないからといっていきなり本番に臨むと100パーセント死にます。恐怖心があるおかげで、僕らはミスしないように準備できるんです。
恐怖心を消すんじゃなくて、恐怖を感じなくなるまで知識をつけてスキルを磨く。 自分がもうこれ以上は手を打てませんっていうくらいまで準備をしたら、恐怖する必要がなくなるって言ったらいいのかな。

ーーそういった準備に対する姿勢がパフォーマンス以外のところに活きることはありますか。

活動全体においても未来に起こりうるリスクに対して備えをするようになりましたね。コロナのせいで仕事量が減ってしまったときも、僕らは備えをしていたから、何もなかったとは言わないけど、まあ楽しく活動できました。常にいつ仕事がなくなるか分からないという覚悟を持って、未来の自分を助けてあげる行動をずっと取っています。

今はそういうふうにいろんなリスクに備えておくようになりましたが、もともと用意周到な性格だったわけではない気がしていて、失敗して痛い目にあってっていうのを繰り返していくうちに、だんだん念入りに準備をするようになりましたね。

ーー恐怖心が邪魔をするというより、それがあるからこそうまくいっているんだなと感じました。

そうなんですよね。恐怖心があるからこそ慎重に準備ができている部分はあるので、恐怖心にもメリットはあると思います。けどみんながみんな恐怖心を活かせるわけではなくて、やりたいことがあって、恐怖を抱えながらも新しいことに挑戦できる人じゃないと無理だと思いますね。恐怖心を払拭して何かできるようになったときに、満足してそれで終わりにせず、次に行こうと思えるかどうかが大事というか。僕はそのタイプなので、炎に関しては死なないところまでいってみようかな、と思えているのかもしれないですね。そうやって、現状維持で満足せずに自分がやれることの範囲を広げていくのが楽しいんだと思います。

それはかぐづち全体としての取り組みにも言えることで。例えば、7個の演目をやるショーのときは、6個は確実にお客さんを喜ばせられる演目にして、あと1個は新しいことを試してみたり。それでお客さんの反応を見て悪くなかったら、新しい演目としてブラッシュアップしていっています。絶対に成功する挑戦なんて無いけど、挑戦しないと新しいものって生まれないし、永遠に進化しないですからね。失敗を恐れちゃいけないときもあると思います。

失敗から得られるもの

ーー失敗してしまったときは、 どのように次につなげていますか。

ありきたりですが、まずは失敗した原因を追究して、同じ失敗を絶対に繰り返さないようにしています。例えば、衣装のデザインが原因でパフォーマンスがしづらかったっていう話が出たら、そこを次までに改善して、もう衣装が理由で失敗しないようにするとか。これに加えて、失敗していなくても反省点をあぶり出す作業もしています。ショーが終わった後、パフォーマー全員にアンケートをとって、良かった点も悪かった点も全部出してもらっているんです。そのデータを蓄積していって、それを活かしてパフォーマンスの質を上げるように努めています。

ただ、演者側と観客側とでは、パフォーマンスの面白さに対する認識は違う場合があって。僕たちは想像していたよりウケが悪かった、失敗したと思っていても、観客やクライアントはそうは思ってない、みたいなことって⼭ほどあるんです。だからお客さんの前でやってみないと分からない部分があるというか。もちろん見ている人を満足させるためには⼊念なブラッシュアップが不可⽋だけど、ときには⾃分のなかで絶対的な⾃信が無くても、思い切って一度出してみることが必要なんじゃないですかね。

確実性を求めるあまり同じことばかりを繰り返していたら、いつまでたっても進化できなくて飽きられてしまうだろうし、かといって磨き上げられていないものばかり披露していても、面白さを担保できないので、安定と挑戦のバランスをうまくとっていくことが大事なんだと思います。

ーーこれからどんなパフォーマンスをしていきたいと考えていますか。

とにかく火力を突き詰めたいですね。消防服とかを着たらもっと火力を出しても平気なんですけど、守りに入ってるみたいで面白くないじゃないですか。あくまで生身でどこまでやれるのか限界に挑戦したいです。そうやって新しいことに挑戦して開拓することにやりがいを感じているから、飽きずにやれているんだと思います。

でも結局、根源的になんでやってるかって言ったら、一言で炎が好きだからなんでしょうね。自分たちが楽しくて続けているところが大きいから、これからもそうしていきたいです。

ーー恐怖心に悩んでいる人にアドバイスできることがあれば教えてください。

恐怖心に打ち勝って自分に自信を持つには、やっぱり準備を突き詰めていくことだと思います。自分を信用できるまでちゃんと物事を検証すると、そもそも緊張しない。心配はするかもしれないけど、そこでした失敗はもはやしょうがないと割り切れると思います。だって、それが自分の限界だったわけで、準備し尽くした上で起きた失敗はもう天のいたずらとしか言いようがないですから。

でもそうやって、不安要素を潰していって、心配じゃなくなって、緊張もしなくなっても、100パーセント成功するわけじゃないっていうところがこの世の面白いところなんじゃないですかね。

VOL. 抵抗 インタビュー
パフォーマー 抵抗

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