2022年1月2日~3日にかけて、東京・読売新聞社前~箱根・芦ノ湖間にて第98回東京箱根間往復大学駅伝競走が開催される。

箱根駅伝、それは戦前から脈々と受け継がれて来たまさに「伝統」そのもので、選手たちの汗と涙、そして仲間への想い、仲間からの想いが染み込んだ襷が生み出す数々のドラマは、見る者の心を熱くさせ感動を与え続けて来た。

箱根駅伝に心を奪われて早十年。
もっと多くの人に箱根駅伝の魅力を届けたいという切実な願いのもと、
箱根駅伝を制するチームの特徴と、より箱根駅伝を楽しめるオススメの見方を共有したいと思う。

Ⅰ. 箱根駅伝で勝つための三大要素

さて、まずは、どういった要素が箱根駅伝を優勝するには求められるのかをざっくりと三つほど挙げたい。

①選手層の厚さ

これは箱根駅伝に限らずどの駅伝においても必ず求められる要素ではあるが、
学生三大駅伝の中でも最も区間数が多く一区間あたりの距離が長い箱根駅伝においては、
より重要な要素であると考えられる。

前回大会、青山学院大学でキャプテンを務めた神林選手が直前の怪我で欠場を余儀なくされたときに、
その穴を埋められる選手が不在だったことが往路12位というショッキングな結果を招いたのは、
選手層の厚さの重要性を物語っている。

いかに補欠メンバーが充実しているかが、戦力分析をする上で一つの大きな軸となることは言うまでもない。

②絶対的エースの存在

さて、前述で触れた選手層の厚さに加えて、絶対的エースの存在も重要となってくる。

というのも、駅伝というのは流れが非常に重要で、一度悪い流れが出来てしまうと、トラックのタイムが優れている選手でさえ、その流れに飲み込まれてうまく実力を発揮できないことが多い。

しかし、ごく一部のトップ選手は、そうした悪い流れを一人で断ち切れる特別な馬力を持っている。

こうした理由から、「花の2区」と呼ばれるエース区間に自信を持って置ける選手がいるかいないかは、チームの命運を左右すると言っていいだろう。

③5区・6区のスペシャリストの存在

箱根駅伝の最も特徴的な点は、山登り・山下りと称される5区・6区の存在だ。

この区間は、トラックやロードレースで一般的な平地とは異なり、急勾配の山を駆け上る、駆け下るわけで、
単刀直入に言うと選手の持ちタイムが当てにならない。

また、最もハードな区間ゆえに低体温症に陥り、体が動かなくなって順位を大きく落としてしまう選手が毎年見受けられ、反対に、意気揚々と山を制し、大きく順位をジャンプアップさせる選手も毎年現れる。

意地悪な言い方をすれば、「戦犯」にも「ヒーロー」にもなりえる区間が5区・6区なのだ。

よく「山を制すものは、箱根駅伝を制す」と言われるが、それはあながち間違っておらず、第98回大会も箱根の山が選手に厳しい試練を与え、大波乱が巻き起こることは間違いないだろう。

Ⅱ. 箱根駅伝をより楽しむには…

さて、ここまで箱根駅伝で勝つチームの特徴について紹介してきたが、ここからは、僕がオススメする箱根駅伝の見方について3つほど、皆さんに共有したいと思う。

①出場する各大学の戦力分析をしてみよう!

まず、この記事をご覧になっている皆さんには、ぜひ出場する各大学の戦力分析をしてみることをオススメする。

理由としては、箱根を見る前に、どの大学がどういった戦力の中で、どういったレースプランを立ててくるのか自分なりに予想してみることで、その予想と実際のレースをリアルタイムで見比べられるドキドキ感を味わえるからだ。

ただなんとなく駅伝を見ているだけでは、必ず飽きが来てしまう。

あくまでこれは僕の肌感覚だが、箱根駅伝はCMが多い気がしてならない。

なおのこと、事前の戦力分析をした上で視聴することで飽きの防止に繋がり、CMが流れている間に事前の分析と異なる点を見直すことで、その後のレース展開を予想する新たな楽しみも生まれると思う。

ぜひやってみてほしい!

  

②箱根の特設番組を見てみよう!

そして、各大学の戦力分析を行うためにも、箱根駅伝出場大学の一年間をダイジェストで一気に見ることの出来るとってもお得なドキュメンタリー番組がいくつかあるので、これらはぜひ見て頂きたい。
見るだけで本当に箱根駅伝が待ち遠しい気持ちになるだろう。

まず、「徹底取材!!箱根駅伝 春夏秋冬 前編・後編」「箱根駅伝 絆の物語」の二つは必ずチェックしてほしい番組だ。

前者は、各大学の夏合宿やトラックシーズンの様子はもちろん、主力選手のヒストリーや監督の苦悩など幅広い話題に触れられていて、なおかつ、前編、後編と分かれておりとてもボリューミーな番組となっている。
これを見さえすれば、ネットのどの記事よりも深い内容を得ることが出来るだろう。

また、後者は前者に比べて、より選手個人にフォーカスを当てている面が強く、選手の家族や、中学・高校時代の恩師との掛け合いを見ることもできる。

しかし、実際にこの番組の存在はあまり一般の人に知られていない印象を受ける。

こんなにも優れた番組が存在しているのに、それに気づいていない人がいるのは、僕としては非常に悔しい。ぜひ、チェックしてみてほしい。

③自分の目で選手の速さを体感する!

これは例年なら間違いなくオススメしたいことであった。
それは、「実際に箱根駅伝を見に行くこと」だ。

僕はこれまで2回大手町、1回箱根で選手たちの走りを見ているが、あの熱気と興奮に包まれた独特の空気はぜひ体感してほしい。
目の前を一瞬で過ぎ去る選手たちの速さに驚くのは勿論、
その一瞬が訪れるまでに如何に多くの先導車や放送車が目の前を通り過ぎるのか、監督車から選手たちにどういった声かけがあるのか、
そして、これまでテレビや誌面でしか見たことない選手たちを生で見る感動は、行った者にしか分からないものがあると思う。

しかし、今大会はそれが叶わない

コロナ禍での沿道での応援は認められていない。
僕たちが自分勝手な行動をして箱根駅伝を壊すわけにはいかない。

見に行きたい、応援したい気持ちを大事にして、だからこそ「家で応援する」選択肢を選ぶべきだ。
いつか沿道での応援が認められる日が来たら、あなたはぜひ沿道で「生」の箱根を楽しんでほしいと思う。

さて、ここまで長々と記事を書かせてもらったが、伝えたいことはただ一つ。

箱根駅伝は見る価値のある素晴らしい物語であるということ。

だからこそ、今以上に駅伝というものの魅力に人々を巻き込みたいし、盛り上げたい。
しがない一学生の独り言ではありますが、皆さんが「2022年は箱根を見よう!」と思ってくだれば幸いです。

また、具体的な順位予想の記事も書いてみたので、そちらも興味がある方はぜひ読んでみてください!

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