ピーナッツくんは自主制作アニメの主人公として誕生し、現在はバーチャルYouTuberとラッパーの二つの軸で活動するマルチクリエイターである。彼を一言で表すと「”ゆるキャラ”と”Hiphop”の融合を体現する次世代のバーチャルラッパー」だといえる。黄色い身体とキャッチーな声が特徴的な彼は、ユーモラスなキャラクター性と楽曲の質の高さで人気を集めており、現在Youtubeチャンネル登録者数は12.6万人、Twitterのフォロワー数は7.7万人である。今回は筆者が彼の音楽活動に注目すべき魅力について大きく3点紹介させていただく。

開かれた間口

1点目は、アーティストとして間口が広く、他のアーティストよりも多くの人にアプローチが出来る点だ。ピーナッツくんの楽曲は消費者の認知の面で「Hiphopの入り口」だけでなく「バーチャルYouTuberとしての入り口」もあることが特徴的である。

「Hiphopの入り口」とは、Hiphopジャンルのファンがピーナッツくんの楽曲を認知する際の経路であり、ヒップホップメディア『ニートtokyo』への出演や他のアーティストとの共同楽曲制作によって開かれている。

これだけだと他のアーティストと同じであるが、もう一つの入り口が『ぽんぽこちゃんねる』への出演によって開かれている。甲賀流忍者ぽんぽこ氏と共同で制作しているエンタメ動画によって「バーチャルYouTuberとしての入り口」が用意されている。その結果、Hiphop層以外の人やバーチャルYouTuber文化に関心を持っている人にも楽曲認知させ、ファンとなるきっかけを提供している。

多彩なキャラクター

2点目は楽曲ごとにキャラクターを使い分けることができる器用さを持っていることだ。彼の楽曲はそれぞれが異なる色を持っている。ここからは先日開催されたファーストオンラインライブ『NUTS TO YOU!』のダイジェストを参照する。

上記したライブのオープニングソング『ぼくは人気者』(動画0:32~)はアニメ『おしゃれになりたい!ピーナッツくん』の世界を彷彿とさせるポップな一曲だ。ビジュアルともマッチするこの曲を歌う彼の姿は、まさに「いつものピーナッツくん」である。一方で、商業主義に走るVtuber業界を自己批判も含め痛烈に揶揄した『SuperChat』(動画9:48~)では全く異なる表情を見せる。強烈なシャウトから始まるこの曲は彼のニヒルで反体制的な部分を象徴している。またピーナッツくんの生みの親である「兄ぽこ」の存在を、あえて歌詞や歌唱に落とし込むこともある。彼の楽曲は、「中身/魂」の存在というVtuber界のタブーを軽々と超越するためのオブラートとなっている。このように彼の中には同時に複数の表情やキャラクターが存在し、その使い分けを器用にこなしている。多彩な面の生むギャップが、ファンを魅了する一つの要因となっている。

次元を飛び越える

3点目はバーチャルとリアルを股にかける次世代のアーティストであることだ。先述した『NUTS TO YOU!』は彼の住む世界から届けられるバーチャルパートと、画面から我々の世界へと飛び出し着ぐるみで登場するリアルパートの2つにより構成されていた。バーチャルの世界ではVTuberをはじめとする仲間達と共に歌い、リアルの世界ではラッパーのMarukido氏と共演するなど、ひとつのライブの中で次元を超えたコラボレーションを実現。結果として2000人もの集客を達成しており、リアル/バーチャルの世界に留まらない彼の多彩な才能と勢いは新たなライブの可能性を大きく感じるものであった。

最後に・・・早稲田祭イベントの告知!

早稲田リンクスは、2021年度の早稲田祭で、ピーナッツくんとコラボレーションを実現した!内容はVR脱出ゲーム。(ライブイベントではない)

詳細は下記のツイートを参考にして欲しい!

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