——コンサートなどでの遠征にはまとまった休みが必要になりますが、仕事をしているとそういった休みが取りにくくなってしまう気がします。

その心配は分かります。でも、会社員も夏休みと冬休みは基本的にあるところが多いですからね。そこをうまく利用しています。社会人は学生時代のように休みの時期が固定されているわけではありません。ある期間に決まった日数の休みを取ると、それが長期休みとして認められる仕組みの会社が多いと思います。私も会社員時代はその仕組みを使って、コンサートなどのスケジュールに合わせて休む日を決めるようにしていました。

——ユッケさんは趣味と仕事がお互いに良い影響を及ぼしている実感はありますか。

ありますね。趣味があると、コンサートがある日までに仕事を終わらせようとするなど、スケジュール管理の目安になります。他にも、趣味のために辛い仕事を耐えられているところはありますね。推しが出したCDがオリコンで1位を取って嬉しかったとか、コンサートが楽しかったといったことをエネルギーにして頑張れています。また、仕事をすることでお金に余裕ができて、趣味をより自由に楽しめるようになりました。学生のときは遠征に夜行バスを使っていました。4列シートの夜行バスで10時間くらいかけてコンサート会場まで行くと、到着した頃には体がバキバキになっていたこともありました。でも今はお金があるから新幹線を使えます。そうすると新幹線の中で寝ていられるし、美味しい駅弁も食べられる。仕事で稼いだお金が解決してくれることはたくさんありますね。

チャレンジすることの大切さ

——自分に合った趣味と仕事の関係性を見つける秘訣はありますか。

自分にどのような関係性が合っているのかは実際にやってみないと分からないので、まずはチャレンジしてみるのが良いと思います。例えば私の場合、就活のときは趣味とはまったく関係のない仕事に就こうと思っていました。でも出版社に入って、趣味に関係のある仕事とまったく関係のない仕事とをいろいろ任されていくなかで、趣味に関係のある仕事のほうがやる気になると気づいたんです。上司からも「お前はやりたいことは高いクオリティで仕上げてくるのに、興味がないことは本当に何もできないな」と怒られて、私には趣味を仕事にするほうが向いているのだと確信しました。もし入った会社がブラック企業で、趣味に時間を割けないほどの仕事量だったとか、どうしてもこの会社は合わなかったというようなことがあっても、最近は転職をする人も多いですし。趣味を諦める必要もないと思います。

——ユッケさんにとって仕事とは何か、趣味とは何かをそれぞれ教えてください。

自分では生涯オタクでいると思っていますが、明日推しが突然アイドルを辞めてしまったら、趣味は無くなってしまいます。でもお金を稼げなくなると生活ができなくなってしまうので、働く義務は無くなりません。仕事は一生つきあっていくものだと思っています。

趣味は、過激な言い方ですが合法麻薬みたいなものですね(笑)オタクをしていると、普通に生活をしていたら経験できないくらいの感情のアップダウンがあって、常にジェットコースターに乗っているような楽しさを味わえます。そういう意味で、趣味がある人の人生は充実していると思いますね。

——最後に、趣味と仕事の関係性に不安を覚えている人に向けてメッセージをお願いします。

月並みですが、やりたいことは一度やってみたほうが良いと思います。私はチャレンジすることで、自分に適した関係性を見つけることができました。でも私にも、自分には向いていないのではないかと考え、チャレンジしなかったことはたくさんあります。向いているか向いていないかは自然と分かってくるので、気になることはなんでも一度チャレンジしてみると良いと思います。


劇団雌猫(げきだんめすねこ)

平成元年生まれのオタク女子4人からなるサークル。2016年冬から「インターネットで言えない話」をコンセプトにオタク女子が胸の内を告白した同人誌『悪友』を作り始め、その後『浪費図鑑』(小学館)として書籍化。他に『化粧劇場 わたしたちが本当に知りたいメイク術』(池田書店)、『海外オタ女子事情』(KADOKAWA)などが発売中。